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その15 ボラー
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ボラーは、手塚治虫の名作マンガ「鉄腕アトム」に出てきた、200万馬力の地上最強のロボットです。ボラーが登場するエピソード「史上最大のロ
ボット」は原作マンガが初出なので、アニメ化の際は常に出演していても当然のはずなのですが、2003年放送の「ASTRO
BOY 鉄腕アトム」では、ダーク・プルートウなるオリジナルキャラにその出番を奪われており、アトム世界のロボットとしては、あまり重要視されている方
ではありません。
実際、エピソード「史上最大のロボット」のメインキャラのロボットはプルートウであり、ボラーはこのプルートウの物語のクライ
マックスを盛り上げる為の悪役キャラに過ぎないのでした。もちろん、このタイトルの「史上最大のロボット」だってプルートウを指したものであり、プルート
ウより強いロボットだったはずのボラーに与えられた称号ではなく、ボラーはとことんヒールな脇役なのであります。
原作マンガ及び1963年放送
のモノクロ版「鉄腕アトム」のボラーは、まるで海坊主のようなのっぺらとした風采の、確かにあまり魅力を感じさせない三枚目でしたが、1980年放送のカ
ラー版「鉄腕アトム」では、デザインも一新した、まさに最凶最悪のボラーがいきなり姿を見せて、驚かせてくれました。このボラーが、活躍シーンは少ないも
のの、ルックス・能力設定ともに、看板キャラのプルートウに負けないぐらいカッコいいのであります。
双頭の二連の胴体は原作ボラー以上に化け物
ロボットらしさを感じさせ、大地を揺るがす大声も、もっともらしく超音波に変更されています。しかも、この新ボラーには、車輪のように回転走行し、左右に
分離して、その間に対戦相手を挟んで叩き潰すと言う超必殺技まで追加されておりまして、なんと、原作ボラーはプルートウの爆発に巻き込まれて滅んだと言う
のに、こちらのボラーはプルートウの爆発にさえ傷一つ付かない不死身ぶりなのです。まさに最強のロボット悪魔の貫禄なのですが、高い戦闘力に比べて、頭の
方がちょっと足りなかったようで、最後はアトムの策略にのせられて、自滅してしまいます。
このプルートウ、ボラーが出演する「地上最大のロボッ
ト」のエピソードは、第24、25話と、カラー版「鉄腕アトム」ではちょうど放送開始から2クールめが終わる頃、シリーズ中盤のターニングポイントにあた
る回であり、あるいは、この最強ボラーはシリーズ前半の終了前の大きな見せ場となる中ボス的存在と考えてもよかったのかもしれません。